中央アジアのスタン系の国々を旅しております。
そのひとつ、
トルクメニスタンで感じたことをシェアしたいと思います。
トルクメニスタンは、
91年のソ連崩壊とともに独立した国の一つですが、
初代大統領ニァゾフが独自の政策を打ち出し、独裁国家として発展してきました。
『中央アジアの北朝鮮』などと呼ばれています。
行ってみて、実際に見て、聞いて、触れて、感じたことがあります。
トルクメニスタンは、
もともと石油や天然ガスが豊富にとれることもあり、国としてかなり豊かになりました。
特に首都アシガバッドの発展はすさまじく、
街のほとんどの建物が白い大理石で出来ています。
(それでギネスに載っているくらい)
街中に理解不能なオブジェの様な建物がたくさんあります。
世界最大のゴージャスな室内観覧車や、
すべて大理石で出来ただだ広い戦没者記念公園、
巨大な地球儀を国のシンボルマークで覆った巨大な建物の結婚登録所、
今年の平和を祈って作った(それで建物つくっちゃう)謎のロケット型の建物、
とにかく意味不明です。
公園もたくさんあり、緑や花も多く(砂漠地帯ですから、スプリンクラーも完備)、
胸像・銅像がやたらと建っています。
正直、公園にいる人数より銅像のが多いくらい。
1本に五つも照明があり、金メッキまでした街灯が5~10m間隔で設置され、
夜の明るさはハンパじゃないです。
さらに、
税金はすべて無料。
公共交通機関もすべて無料。
水道、電気、ガスも基本無料。
(規定量がありオーバーした分だけ支払えばOK。それも年間10~20ドル)
ガソリンは1Lリットル約21円くらい(昔は国民全員に無料で800リットル配っていた!)
教育費も幼稚園から大学まですべて無料。
病院もすべて無料。
国の機関に5年以上か、会社に7年以上勤めれば、国が値段の半分を払ってくれる。
残りはローンで買うけど、金利は30年で1%くらい。
さらに、
尊敬されている人、子供がたくさんいる家族、とても貧乏な人は家を無料でもらえる。
あとの国民は買うか順番を待てばもらえる。
短いスカートやジーンズは禁止。
男性の短パン禁止。家でしかはけない。
学生の制服と言うか、服装が決められており、
女子校生のドレスは緑、短期大が青、大学生が赤という規則がある。
おさげに帽子が規則。
男子生徒はヨーロッパ風の服装で、黒いズボンに白いシャツ。
必ずテュベテイカを被る。
つい最近までネットが禁止されていたが
今はアメリカのソーシャルネットワークだけがブロックされている。
テレビゲームも禁止。でもカジノがある。
公の場所は禁煙で、タバコの輸入が限られている。
麻薬との戦いも半端じゃない。数年後にまったくなくなると思う。
ワインとウオッカは普通に作られて自由に買える。
平均的な給料は一か月300ドルくらい。でも、それ以上稼いでもOK!
教師は2か所で働いていれば月600~700ドル。
しかも学生は一か月200~300ドルの奨学金をもらっている。
ちなみに、残業なければ、
放課後残って勉強することもナシ。
野菜などが1キロ約60~90円、
肉が1キロ約300円、
ほとんど、お金がかからないでしょう。
これがトルクメニスタン。
さて、この
『中央アジアの北朝鮮』
国民は幸せだろうか?
。。。きっと幸せだよね。
自由か?
ときかれたら、
。。。自由の意味が違うんだろうね。
果たして、
自由とは何なのだろうか?
幸せとは何なのだろうか?
何もかも解放することが自由というわけでもないようです。
何もかも自由に手に入ることが幸せというわけでもないようです。
そういったことを考えさせられる経験になりました。